辰野金吾と美術のはなし@東京ステーションギャラリー

  • 2019.11.25 Monday
  • 10:35

JUGEMテーマ:美術鑑賞

 

 

辰野金吾は、東京ステーションギャラリーの設計者で、そのほか日本銀行、大阪市中央公会堂などを設計した、近代建築の父ともいえる人物。今回は、美術ということに主眼をおいていました。

 

とはいえ、何体か石膏像がおいてあったり、訪欧の際の建築スケッチなどが主で関わりについてはちょっとわかりにくかったかも。

しかし、青焼きされた緻密な設計図がとても美しかったです。

究極の用の美ですね。

 

 

 

あまり建築には詳しくないので、流し見になってしまいましたが、

明治の西欧列強に並ぶべく、刻苦勉励の末の立身出世。

また、指導者としても「親父」と呼ばれて生徒や部下に愛された人のようでした。

 

次へのつなぎなのか小規模でしたが、東京ステーションギャラリーの中の人がこの建物が好きで、建てた人をもっと有名にしたいという、気持ちの伝わる展示でした。

 

24日まで。

呼吸する彫刻 退官記念北郷悟@東京藝大美術館 

  • 2019.11.22 Friday
  • 05:18

 

先日、東京芸大美術館で行われていた北郷悟退官記念展を見てきました。

 

 

 

彫刻、特に人体をモチーフにした作品は、一瞬の時を閉じ込めています。

抽象的な作品も、静謐なイメージです。

 

教授の作品のほかに、教え子たちの作品も展示されていました。

 

片隅に、50センチにも満たない小さい彫刻がありましたが、細い足ですっと佇んでいます。

台に設置してあったり糸で釣ったりする彫刻も多い中、このバランスは美しくて素晴らしいと思いました。

拍手!

 

 

フランス大使館や企業などの後援で、学内のコンペがあったようでその発表も行われていました。

さすが、東京藝大。

学内だけでのコンペがあるなんて。

大学生向けのコンペや作品公募は色々あるかと思いますけれど、学内だけでのコンペって多摩美やムサビもあるのかしら?

今は学生を取り巻く環境が私のころと違うので、びっくりすることが多いです。

しかし、チャンスが多いということは嬉しいことですね。

 

 

若い方の作品に触れて楽しかったです。

 

竹工芸名品展@近代美術館工芸館

  • 2019.11.14 Thursday
  • 11:57

JUGEMテーマ:美術鑑賞

 

竹作家のお友達に誘われて、「竹工芸名品展 ニューヨークのアビー・コレクションメトロポリタン美術館所蔵」展を見てきました。

 

 

HPより引用

 

「工芸館の建物は、旧近衛師団司令部庁舎を保存活用したものです。この建物は、明治43(1910)年3月、陸軍技師田村鎮(やすし)の設計により、近衛師団司令部庁舎として建築されました。2階建煉瓦造で、正面中央の玄関部に小さな八角形の塔屋をのせ、両翼部に張り出しがある簡素なゴシック様式の建物です。丸の内や霞ヶ関の明治洋風煉瓦造の建物が急速に消滅していくなかで、官庁建築の旧規をよく残しており、日本人技術者が設計した現存する数少ない遺構として重要な文化財です。」

 

当時の面影を残すレンガ造りの建物は、工芸美術品の展示に似合っており、とても雰囲気があります。

しかし、工芸館が石川県に移転することになり、オリンピック開催の前に開館を目指すということ。

残されたこちらの建物は、今後どうなっていくのか気がかりです。

 

田辺竹雲斎氏のギャラリートークと、竹作家の友人の解説があり、とても充実した一日となりました。

 

元々は竹工芸は日用品から始まり、戦国時代に力を付けた堺の商人たちの間でお茶、煎茶道が盛んになった際に中国からの竹細工に刺激を受け現在の形に発展したそうです。

三代田辺竹雲斎氏も大阪の作家さんで思ったよりもお若い方で驚きました。

 

 

アメリカの富豪のアビーさんという方が竹工芸のコレクターで、メトロポリタンに将来所蔵されることが決まったため海外の各地で展示、大変反響を得たので日本への凱旋里帰り展示なのだということでした。

古いもので1920年代の作品から現在の作品までが、竹工芸の流れを汲みつつ展示されています。

 

竹の場合はほとんどが立体作品になるため、壁面には工芸館所蔵の平面作品が展示されていました。

 

稲垣稔次郎の木綿地型染壁掛けがバックに。とても素敵でした。

 

門田篁玉「維新」

こちらはベースになる竹かごに、細い竹ひごを巻き付けた作品で、海外で人気があるそうです。

友人によると、これだけ細い竹ひごを作るだけでとても大変だとのこと。

 

 

飯塚小玕斎「白錆花籠籃 雲龍」

こちらは、竹を切り離すことなく、半円形を平面に開いてくみ上げています。

竹をこの状態に開き、割れないように組み上げるのはとても力がいるそうです。

白黒の制作動画が流れていましたが、力業で、男の仕事だなあ〜と思いました。

 

ギャラリートークしてくださった三代田辺竹雲斎氏の作品「未来への歓喜」

田辺竹雲斎氏は、二代のお父さんに弟子入りし、10年間修行ののち襲名されたとのこと。

襲名の際に船出を祝うつもりで作られた作品が、アビーコレクションに収蔵されたのですね。

 

また氏は世界各国に竹工芸のすばらしさを広げるため、竹でのインスタレーション展示を積極的に行ってるそうです。

その際のモットーとしてはエコであること。

割竹を棒のまま輸出し、現地で会場に合わせてインスタレーション設置。

終わると解体して次の会場へ送るとのこと。

一回の展示で約1割程度の破損、廃棄があるそうですが、その分をまた足しながら移動するのですね。

なるほど〜と思いました。

 

今回の工芸館では、建物そのものが重要文化財ということだと思いますが、インスタレーションがやれなかったので、次回の巡回先の東洋陶磁美術館では「インスタレーションやります、楽しみにしていてください」とのことです。

 

色々歴史的な事や、友人からは技術的なことを学び、とても楽しかったです。

竹工芸もとても奥が深いですね。

これからもっとよく見ていきたいと思います。

 

12月8日まで。

印象派からその先へ ― 世界に誇る吉野石膏コレクション展@三菱一号館美術館

  • 2019.11.11 Monday
  • 12:10

JUGEMテーマ:美術鑑賞

 

印象派からその先へ ―世界に誇る吉野石膏コレクション展を見てきました。

 

 

吉野石膏に美術のコレクションがあることを知りませんでした。

HPを見てみると、2008年に設立され、2011年に公益財団法人吉野石膏美術振興財団になったそうです。

221点の近代フランス絵画と日本画を中心に、定期的に山形美術館と天童市美術館に寄託、展示してるのですね。

そのほか、若手美術家に助成金を出したり、芸術振興に力をいれているようです。

 

作品は、ルノワール、マネ、ドガを中心に72点。三菱一号館の雰囲気のある空間に、ゆったりと展示されていました。

 

 

 

こちらは、写真を撮っていいパネルです。

 

ルソーやゴッホ、セザンヌ、ピカソ、ユトリロにローランサン、キスリングにシャガールなど、有名で人気のある作家は一渡り集めました、という印象でした。

 

集めた人のこだわりは感じられませんが、綺麗でほっとする作品が多いですね。

芸術の秋、印象派界隈と美しくて穏やかな気持ちになりたい方にお勧めです。

 

1月20日まで。

終わりごろには込み合うと思いますので、ゆったりご覧になりたい方はお早めに。

バスキア展 MEDE IN JAPAN @森アーツセンターギャラリー

  • 2019.11.08 Friday
  • 12:00

JUGEMテーマ:美術鑑賞

 

森ビルのバスキア展に行ってきました。

バスキアについて印象に残っているのはやはり元ZOZO社長 前澤友作さんが、123億円で作品を落札したこと。

今回、↓その作品がメインでの出展でした。

 

 

パンフレットやポスターにも使用されて、印象深いです。

 

バスキアの展覧会を私がちゃんと見るのは初めて。

1960年生まれのバスキアは、クスリのオーバードーズで27歳という若さで亡くなります。

生きていれば私の一歳年上、58歳。

そう考えると、感慨深いものがありますね。

 

 

一部の作品は写真可。

文字を多用しています。詩的なグラフティで評価されたということなので、読み取ることができるともっと楽しめるのでしょうが、

いかんせん英語はアウトな人なので、とても残念。

同時代のキースへリングなどと通じる、ポップで明るい空気をまとっています。

来日して日本を気に入ってくれたようで、絵にも日本の印象が盛り込まれています。

100円ショップが気に入ったんでしょうか?

 

 

シルエットのみの自画像?のような絵。

ちょっと怖い感じですね。

 

10年余りしか活動期間がなかったのですがたくさんの絵とドローイングを残し、いなくなってしまった作家。

たしか、バスキアの映画があったはず。

あまりに鮮烈に時代を駆け抜けていったので、皆さん腑に落ちない感じが残ってしまうのでしょうね。

 

チケットは割高で1800円しますが、すべての人がレコーダーでの解説を聞くことができます。

11月17日まで。

 

PS

ZOZOをソフトバンクに売却発表が9月12日。9月末で退任したんですが、この展覧会のパンフレットにはこうありました。

 

「バスキアの絵を買ってすぐ会社に飾り、社員に観てもらいました。

社員たちも瞬間的にバスキアに魅了され、虜になっていました。

私たちZOZOは、おそらく日本一バスキアファンの多い会社だと思います。

ZOZOも全面協力するバスキア展を、どうぞごゆっくりお楽しみください!

株式会社ZOZO 代表取締役社長 前澤友作」

 

パンフレットをもらったのは11月に入ってからなので、訂正間に合わなかったんですね。

残された社員の方たちは、今もバスキアが好きかしら?

 

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